人の意見を否定しない

人は、自分を正当化させる為、人の意見を否定する事があります。

また、相手よりも自分の立場を優位に立たせようとする場合や、自分を守る為にも人の意見を否定する事があります。

もしかしたら、みなさんもそう言った経験があるのではないでしょうか。

私も、もちろんあります。

 

しかし、私の尊敬する人物は、人の意見をいっさい否定しません。

彼らは、人それぞれ考え方が違う 事、そして “自分の常識” は “みんなの常識” ではない と言う事を知っているからです。

このあたりを、詳しく説明していきます。

 

他人を否定する行為は、人間の防衛本能

冒頭でも少しお話していますが、人の意見を否定する行為は、基本的には「防衛本能」によるものだと考えられます。

話をしていて意見がぶつかった時、仮に相手の意見が間違っていれば、自分の意見が正しい事になります。

なので、自分の意見が「正しい」と主張する為に、逆に言えば 自分の意見を「否定されないように」相手の意見を否定します。

お気づきだと思いますが、そうなると相手も自分の意見を「否定されないように」相手の意見を否定し、お互いの否定合戦がはじまります。

相手の意見を否定する行為が、自分の意見を守る行為に直結しているのです。

 

人は否定されると、強烈な拒否反応を起こす

人は自分の意見を否定されると、強烈な拒否反応 を起こします。

なので、上記で述べたように「自分が否定されない為」に「相手を否定」するのです。

人は自分の意見を否定されると、攻撃を受けたのと同じ状況になり、次の攻撃を受けないように身構えます。

要するに、「戦闘態勢」に入った状態と言えます。

これだけをみても、「人の意見を否定する」行為 が、 尊敬とは程遠い” 事がすぐに理解できます。

「でも」や「だって」など、会話を否定から入るクセがある人は特に注意が必要です。尊敬からは程遠く、逆に「人間が小さい」と思われてしまうからです。

 

まず、相手の話を全部聞く

はじめのうちは意識してもなかなか難しいですが、とにかく会話の中で相手の意見を否定しない事が非常に重要です。

相手の意見が例え間違っていると感じても、まずは「君はそう思っているのか」とか「そう言う考え方もあるのか」など、一旦相手の意見を全部聞いた上で受け止め、相手の考え方を理解する必要があります。自分の意見と異なるのであれば、もちろんその意見に賛成・同意する必要はありません、あくまで「相手がそう思っている」と言う事に理解をする事が重要です。

もし反論を述べるのであれば、相手の意見を受け止めた後に自分の意見を述べれば良いと思います。例えば

「なるほど、君の考えはそうなのか。私はこう考えているのだが、どう思う?」

などです。

こうすれば、相手の意見を否定も肯定もせずに、自分の意見を述べる事が出来ます。

 

自分の意見を押し付けない

「相手の意見を否定する」行為より、もっとひどいのが「自分の意見を相手に押し付ける」行為です。

これは、相手の意見を否定した上で、更に自分が正しいと主張する意見を相手に押し付ける行為なので、ただ相手の意見を否定するよりも更に強い拒否感を相手に与えます。

周りから尊敬されている様な人達は、例え相手の意見が違うと感じてもその意見を否定しませんし、自分の意見が相手の為になる事であったとしても、無理に意見を通す事はしません。

ただ、提案はしても良いと思います。

しかし、その提案を受けるかどうか決めるのは相手次第。その意見が良いと思うか、良くないと思うかは相手の考え方次第なのです。

 

クセになっている人は、最初難しいかも知れませんが、「否定しない」「押し付けない」を心がけて会話をしていく事で、徐々に相手の意見を受け入れる事が出来るようになります。

これが出来るようになれば、「尊敬される人物」にかなり近づく事が出来るでしょう。

それだけ、今回のテーマは “人間力” に関わる重要な要素だと私は思っています。